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Author:りんかねこ
恋愛小説を書いてる猫好き女です。よろしくお願いします♪

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みずいろ

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彼氏候補 2



お互いの恋愛のためか。

その前に、あたしは好きな人がいない。

凜は…どうなんだろ?

そういう話は一切してないからなあ。

しかし、みちるもいきなりどうしたんだろう?

「まず、凜君に、友達にみちるちゃんという性格良くて可愛い女の子がいますってアピールしておいてよ」

みちるの眼は、いつのまにか、デレデレしている。

…そういうことね。

あたしは、引きつりながらその件に関しては言葉を濁しておいた。

「本当に、あんたもそろそろ彼氏ぐらい作りな。

引く手数多なのに、凜君以上のオトコって、なかなか難しいんだよな。

あっ、一人いたっ!加耶にお似合いの相手が」

みちるは、両手でポンと叩いて嬉しそうに言った。


「ほらっ、一年の時に同じクラスだった有沢潤(アリサワ ジュン)」

彼の名を聞いた途端、あたしは、猛烈に拒否反応を示したように首を振る。

「ナイナイ。絶対ナイ」

「いやー、でも、凜君に対抗できるオトコだと思うけどなあ」

みちるは上目遣いで言ってきたので、思わず言い返す。

「有沢君より顔も性格も凜のほうが男前っ!」

「あっ…」

みちるが少し青冷めながら、声を発する。

彼女の視線の方向に顔を向けると、ちょうど噂をしていた帳本人の有沢潤が横を通り過ぎようとしているところだった。

し、しまったっ!

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彼氏候補 1



凜とあたしは同じ高校。

毎朝、同じ時間に一緒に家を出て、電車通学。

凜と二人でいると、周りから注目されることはしばしば。

「相変わらず、ラブラブねー。凜君と」

校門で凜と別れた直後、友人の宮城みちるに後ろから肩をバシッと叩かれる。

凜と入れ替わりに、今度はみちると一緒に歩き、教室へと向かう。

あたしは、ひりひり痛む肩をさすりながら、みちるに言い返す。

「ラブラブって、誤解される言動に注意してよね。
姉弟仲がいいだけなんだから」

みちるは、うんうんと頷く。

「ごめん。訂正。ラブラブじゃなかった」

「でしょっ?」

みちるは、ふふっと笑ってから、すーっと息を呑みこんだ。

「てかね、あんたがデレデレしすぎなんだよね。
誤解されたくなかったら、もう少し離れなさいっ。
小姑の存在が大きくて、彼、まともな恋愛できないよ」

みちるは、少しだけ眼をきらっと光らせる。

「…血がつながってないとはいえ、あんたも凜君のことを本気ってわけじゃないでしょ?」

「うん。弟として可愛いだけで」

「じゃあさー。仲はいいのはいいけど、お互いの恋愛のために、今よりちょっと離れてみたほうがいいんじゃない?」

みちるは、前のめりの体勢になりながら、いつもより低い声でそう言った。

姉弟 4

あたしの父さんはというと、物凄く豪快で元気な人だったのに、10歳の頃に交通事故であっけなく他界してしまい、それからお母さんが女手一つであたしたちを此処まで育てあげてくれた。

その頃からかな。凜が、あたしの後ろを追いかけ回さなくなったのは。

「どうしたら、凜と前みたいに仲良くなれるか、自問自答しているところ」

すると、母さんはぷっと笑った。

「私の眼から見ると、二人は仲がいいけどね」

「母さんから見てそう思う?あたしには微妙なズレを感じちゃう」

「まあ、あのくらいの年齢の男の子は難しいからね」

じゃあ、義理の娘のあたしに関しては、難しくないんだろうか…。

彼女は言ってる途中で、はっと思い出したように話題を変えてきた。

「そうそう、加耶ちゃん。今週末、北海道まで仕事の出張で1週間ほどいないのよ。元々母さんの担当じゃなかったんだけど、その人が病気でぶっ倒れたらしくて。他に代わる人がいなくて急遽代打で行くことになったの。家のことを頼むわね」

母さん、イベント会社で仕事をしているんだよね。仕事内容は細かすぎて説明できないけど、色々と大変らしい。けど、一切弱音を吐かない。

「分かった。1週間、家を守りますっ」

勿論、凜も守りますっ。

凜のごはんも愛情たっぷりに作ってあげようっと。

姉弟 3

あたしと凜は、一歳離れた義理の姉弟。

二人とも高校生で、あたしが高二の16歳。凜が高一の15歳。

あたしが7歳、凜が6才の時に親同士が再婚して、姉弟となった。

6歳の凜は天使のように可愛くて、あたしの後ろにいつもついて回るような子で、

7歳のあたしは凜が大人になるまで傍にいて守ってあげると誓った。

けれど、凜は小学高学年ぐらいから身長はあたしを追い越すようになり、

体格も良くて、勿論、力も強くなり、

とっくの昔に、あたしの庇護下から一気に翼を広げて飛び立ってしまった。

今じゃ可愛がっても、物凄くうざがられる始末。

「姉貴。そろそろ俺離れして」

たまに、いや最近よく言われる言葉。

弟をそんなに可愛がってはダメなのかな。

凜曰く、あたしの可愛がり方は異常らしいけど……。

俺離れして、か。

凜よりいいオトコが現れたら、その人のことを夢中になって、凜どころじゃなくなるかもしれないけど。

そういうオトコって現れるのかな。

あたしの周りでは残念ながらいないんだよなあ。

イケメンの義理の弟を持つと色々辛い…。

「加耶ちゃん、何をブツブツ言ってるの?」

隣でお母さんが大根の皮を器用に剥きながら訊いてくる。

二人でキッチンを立っていて、あたしはみそ汁担当で豆腐を今、均等に切っているところだ。

お母さんといっても、凜のお母さんなので、あたしにとっては義理の母親に当たる。

姉弟 2

耳の保養にもなる。

要するに凜が何をしても、あたしは上機嫌。

「本当は嬉しいくせに~」

ニコニコ笑って問い詰めるあたしに、彼は言い返す気もないようだ。

「起きるから、どいて。動けない」

そっか。

凜のお腹の上に乗ってるから動けないよね。

そう思いながらも動かず、マジマジと彼の顔を見つめる。

やっぱり綺麗だ、凜は。

中性的な美しさがある。

乱れた前髪の下に覗く透明感のある眼も魅惑的だし、余分な肉一つない高い鼻梁に引き締まった唇。顔のパーツが全て完璧。

「…マジでどいて」

あたしが感動しているというのに、うざそうに言う凜。

「ハイハイ」

凜の身体から離れようとして一言。

-あ、なんか固いのに当たっちゃった。
朝っぱらから、あたしで興奮したりしてる?」

その直後、凜は唇を怒りでぷるぷると震わせた。

「出ていけっ!」

凜に軽く足蹴りされて、そのまま部屋の外へと追い出される。

全く冗談なのに、凜はすぐに真に受けるなー。

そこが可愛いんだけど。

あたしは自然に笑みを浮かべながら、朝ごはんの準備のため、階段をパタパタと軽い足取りで降りていく。

「…全く、人の気もしらないで」

重くため息をついて、凜がそう呟いたけど、勿論、あたしは知る由は無かった。

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